夏休みの読書感想文はなぜ減った?今あらためて考える読書感想文の意味④
2026/09/04
第4回 読書感想文には「読む・考える・まとめる・書く」が全部入っている
前回は、読書感想文が「適当に書いて終わらせる宿題」になってしまう理由について考えました。
今回は少し視点を変えて、そもそも読書感想文では、子どもたちは何をしているのかを考えてみたいと思います。
読書感想文という名前から、「本を読んで文章を書く課題」と考えがちです。
しかし、実際にはそれほど単純ではありません。
私は、読書感想文には大きく分けて、
「読む・考える・まとめる・書く」
という4つの力が必要なのではないかと思っています。
【まずは、本の内容を「読む」】
当然ですが、最初は本を読むところから始まります。
ただ、文字を最後まで追えばよいわけではありません。
何が書かれているのか、登場人物はなぜそのような行動をしたのか、筆者は何を伝えようとしているのか。
文章の内容を理解しながら読み進める必要があります。
内容を十分に理解できていなければ、その後に自分の感想を持つことも難しくなります。
【読んだことについて「考える」】
次に必要なのが、考えることです。
「面白かった」「悲しかった」という感想だけで終わるのではなく、
「なぜ面白いと思ったのか」
「自分だったらどうしただろう」
「自分にも似た経験がなかっただろうか」
と一歩踏み込んで考えていきます。
同じ本を読んでも、感想が一人ひとり違うのは、この「考える」があるからだと思います。
【考えたことを「まとめる」】
そして、意外と難しいのが「まとめる」ことです。
本を読めば、いろいろなことを感じます。
しかし、それを全部書けばよいわけではありません。
何を一番伝えたいのか。
どの出来事について書くのか。
どの順番で伝えればわかりやすいのか。
自分の頭の中にあるものを整理し、必要なものを選ぶ必要があります。
これは、単に文章を書くこととは少し違う力です。
【最後に、相手に伝わるように「書く」】
そして最後に、考えてまとめたことを文章にします。
自分ではわかっていることでも、そのまま書けば相手に伝わるとは限りません。
言葉を選び、文章の順番を考え、初めて読む人にも伝わる形にしていく必要があります。
こうして考えてみると、読書感想文は意外と難しい課題です。
【一つの宿題で、いくつもの力を使っていた】
子どもの頃は「面倒な夏休みの宿題」としか思っていなかった読書感想文。
しかし大人になって改めて分解してみると、
読む。
考える。
まとめる。
書く。
これだけのことを一度に行っていたことがわかります。
もしかすると、読書感想文の本当の意味は、きれいな文章を完成させることだけではなかったのかもしれません。
一冊の本と向き合い、そこから何かを受け取り、自分なりに考え、それを整理して誰かに伝える。
その一連の過程そのものに、読書感想文の大切な意味があったのではないでしょうか。
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