子どもは文章を書く機会が減っている?①
2026/09/12
第1回 子どもは文章を書く機会が減っている?
前回のBlog では、「読書感想文」をテーマに10回にわたって考えてきました。
その中で何度も出てきたのが、
「読む・考える・まとめる・書く」
という力です。
特に最後の「書く」については、普段子どもたちを見ていても、少し気になることがあります。
【「わかっているけれど、書けない」】
授業中に質問すると、口ではきちんと答えられる。
「どうしてそう思ったの?」
と聞けば、自分なりの考えも話せる。
ところが、
「では、それを文章にしてみよう」
となった途端に、手が止まってしまう。
そんな子どもは決して珍しくありません。
「何を書いたらいいかわからない」
「うまく文章にできない」
と言います。
考えていないわけではありません。
頭の中にあるものを、文章という形にすることに苦労しているのです。
【文章を書く機会はどれくらいあるだろう】
今の子どもたちは、文字を書かなくなったわけではありません。
学校の授業でも文章を書きますし、タブレットを使って自分の考えを入力することもあります。
ただ、一つのテーマについて、
「自分はどう考えるのか」
「その理由は何なのか」
「どの順番なら相手に伝わるのか」
と考えながら、まとまった文章を書く機会はどれくらいあるでしょうか。
前回取り上げた読書感想文も、以前のように全員が取り組むとは限らなくなっています。
だからこそ、「書く経験」を意識して作ることが、以前より大切になっているのかもしれません。
【「書く」は、文字にするだけではない】
文章を書くというと、漢字や文法、原稿用紙の使い方などを思い浮かべるかもしれません。
もちろん、それらも必要です。
しかし、本当に難しいのはその前です。
何を書くのかを考える。
たくさんある情報から必要なものを選ぶ。
順番を決める。
そして、相手に伝わる言葉にする。
つまり「書く」という行為の中には、実は「考える」「整理する」「伝える」という力も含まれています。
【書く力は、作文だけのためではない】
そして、この力が必要になるのは作文の授業だけではありません。
国語の記述問題、テストで理由を説明する問題、入試の作文など、学年が上がるほど「自分の考えを文章で答える」場面は増えていきます。
さらに今は、生成AIが文章を作ってくれる時代になりました。
だから、自分で文章を書く必要はなくなるのでしょうか。
私はむしろ、反対ではないかと思っています。
AIが作った文章を読んで、
「これは自分が伝えたいことと合っているのか」
「この説明で本当に相手に伝わるのか」
と判断するためにも、自分自身が考えを持ち、言葉にする力が必要だからです。
今回のBlog では、作文の上手な書き方だけではなく、
「そもそも書く力とは何なのか。そして、どうすれば身につくのか」
について、子どもたちの学習を見ながら考えていきたいと思います。
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