子どもは文章を書く機会が減っている?④
2026/09/16
第4回 作文が上手な子は、何が違うのか
「作文が上手な子」と聞くと、どんな子を思い浮かべるでしょうか。
難しい言葉をたくさん知っている。
きれいな表現ができる。
長い文章をすらすら書ける。
もちろん、こうしたことも文章を書く力の一つです。
しかし、子どもたちの作文を考えると、それ以上に大切なことがあります。
それは、
「何を伝えたいのかが、読む人にわかること」
です。
【難しい言葉を使えばよいわけではない】
作文を書くときに、普段は使わないような難しい言葉を使おうとする子もいます。
しかし、作文は難しい言葉を使うためのものではありません。
例えば、
「試合に負けて悔しかった」
と書くだけでも、その後に、
「家に帰ってからも、最後に失敗した場面を何度も思い出した」
と具体的な出来事が続けば、どれくらい悔しかったのかが伝わってきます。
難しい言葉を使わなくても、具体的に書くことで伝わる文章になります。
【「楽しかった」で終わらせない】
子どもの作文でよく見るのが、
「楽しかったです」
「うれしかったです」
「頑張りました」
という表現です。
もちろん、間違いではありません。
大切なのは、その先です。
何が楽しかったのか。
なぜうれしかったのか。
どんなことを頑張ったのか。
そこを一つ具体的にするだけで、その子にしか書けない文章になります。
【読む人は、その場にいなかった】
作文を書くときに意識してほしいのが、「読む人」の存在です。
自分はその出来事を経験しているので、状況がすべて頭の中にあります。
しかし、読む人はその場にいません。
誰といたのか。
何が起きたのか。
そのときどう思ったのか。
必要な情報が抜けていると、本人にはわかる文章でも、相手には伝わらないことがあります。
「自分がわかる文章」から「相手にもわかる文章」にする。
これも作文で身につけたい大切な力です。
【作文が上手な子は「伝えること」を考えている】
作文が上手というと、文章表現の技術に目が向きがちです。
しかし、その前に必要なのは、
何を伝えたいのか。
どの出来事を使えば伝わるのか。
どこを詳しく説明すればよいのか。
どの順番ならわかりやすいのか。
を考えることです。
前回取り上げた200字の作文でも、これは同じです。
限られた文字数だからこそ、すべてを書くことはできません。
伝えたいことに必要なものを選ばなければなりません。
【「上手な文章」より「伝わる文章」】
子どもに作文を書かせると、つい誤字や漢字、言葉遣いなどに目が向いてしまいます。
もちろん、それらを直すことも必要です。
しかし、最初から間違いばかりを探してしまうと、「作文=間違えないように書くもの」になってしまいます。
まず見てあげたいのは、
「この子は何を伝えようとしているのだろう」
ということです。
そして、
「ここをもう少し詳しく聞きたい」
「そのとき、どう思ったの?」
と考えを引き出していく。
作文が上手になるというのは、難しい文章を書けるようになることだけではありません。
自分が伝えたいことを整理し、相手にわかるように言葉にできること。
まずは、そこを目指すことが「書く力」を伸ばす第一歩なのではないでしょうか。
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