「2028年度(令和10年度)大阪府公立高校入試の制度変更」⑦
2026/10/13
第7回 入試問題はどう変わる?A・B・C問題と新しい「共通問題」
2028年度(令和10年度)から大阪府公立高校入試が変わります。
ここまで、
「学校特色枠」
「第2志望校」
「内申点」
について説明してきました。
今回は、実際に受験生が解く、
「学力検査の問題」
について見ていきます。
【A・B・C問題はなくならない】
大阪府公立高校入試では現在、国語・数学・英語について、
A問題=基礎的問題
B問題=標準的問題
C問題=発展的問題
という3種類があり、高校ごとに使用する問題を選択しています。
2028年度から制度が変わりますが、
A・B・Cという3種類の問題がなくなるわけではありません。
ここは、まず押さえておきたいポイントです。
【新しく「共通問題」が入る】
2028年度から大きく変わるのは、A・B・C問題の中に、
「共通問題」
が設けられることです。
新しい問題構成は、
A問題
「基礎的問題+共通問題」
B問題
「標準的問題+共通問題」
C問題
「発展的問題+共通問題」
となります。
つまり、A・B・Cそれぞれに難易度の異なる部分がありながら、一部には同じ共通問題が入ることになります。
【なぜ共通問題が必要なの?】
大きな理由の一つが、
「第2志望校への出願機会」
です。
例えば、
第1志望校はC問題を採用。
第2志望校はB問題を採用。
という受験生がいたとします。
第1志望校で受けたC問題の点数を、そのままB問題採用校の受験生と比べることはできません。
問題の難易度が違うからです。
そこで利用されるのが、
A・B・Cのどの問題を受験しても共通している部分
です。
【第2志望では国・数・英の共通問題を使う】
第2志望校で合否判定が行われる場合、もう一度その高校の入試問題を受けるわけではありません。
第1志望校で受験した、
国語・数学・英語の「共通問題」の得点
を利用します。
さらに調査書の評定を組み合わせて総合点を算出し、第2志望校の合格者を決めます。
そのため、
「第1志望がC問題、第2志望がB問題だから受験できない」
ということにはなりません。
【理科・社会はどうなる?】
一般選抜では、原則としてこれまでと同じように、
国語・数学・英語・理科・社会
の5教科を受験します。
各教科90点、合計450点です。
ただし、第2志望校での判定に利用される学力検査は、
国語・数学・英語の共通問題部分
です。
理科・社会の得点を第2志望校の判定にそのまま利用する仕組みではありません。
ここも第1志望校と第2志望校の判定の違いとして知っておきたいところです。
【では、A・B・C対策は必要なくなる?】
もちろん、そうではありません。
第1志望校の合否判定では、これまでと同じように、その高校が採用する問題を受験します。
例えばC問題を採用する高校を第1志望にするのであれば、C問題に対応できる学力が必要です。
共通問題ができるからといって、
「どの高校も同じ問題になる」わけではありません。
第1志望校に向けた対策と、第2志望校の判定に使われる共通問題。
この2つが存在する、と考えるとわかりやすいと思います。
【今から共通問題対策をした方がいい?】
現在の中学2年生や保護者の方からすると、
「それなら、今から共通問題の対策を始めた方がいいのでは?」
と思うかもしれません。
しかし、現時点では、
「共通問題だけに特化した勉強を始める」必要はない
と考えています。
大阪府教育委員会も、新しい入試に向けて特別な準備を求めているわけではなく、中学校での学習にしっかり取り組むことを示しています。
まず必要なのは、
基礎を身につける。
標準問題を確実に解けるようにする。
志望校の問題レベルに合わせて応用力を高める。
という通常の学習です。
共通問題の具体的な出題内容や傾向については、今後公表される情報を確認しながら対応していく必要があります。
【英語資格の扱いにも変更がある】
もう一つ、2028年度からは英語資格の活用についても一部変更があります。
大阪府では、英検などの外部検定の成績に応じて、英語の学力検査の得点を保障する制度があります。
2028年度以降は、
英検2級=70%
英検準1級・1級=90%
などの読替え率が設定されています。
これまでの制度から変更される部分がありますので、英検を高校入試で活用しようと考えている場合は注意が必要です。
【新制度でも「志望校に必要な学力」をつけることが基本】
2028年度からは、
学校特色枠。
第2志望校。
共通問題。
と、新しい言葉がたくさん出てきます。
制度だけを見ると、高校入試がかなり複雑になったように感じるかもしれません。
しかし、受験勉強の基本まで変わるわけではありません。
第1志望校が求める学力を身につける。
中学校の評定を積み上げる。
そして、基礎から応用まで「自分で解ける問題」を増やしていく。
制度が変わっても、ここが受験勉強の中心であることは変わりません。
現在の中学2年生については、まず今の学習をしっかり積み上げながら、今後公表される2028年度入試の情報を確認していくことが大切です。
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