「小学6年生の今からでも間に合う!中学入学までに身につけたい5教科の基礎」③
2026/10/20
第3回・文章題が苦手な子は何につまずく?割合・比・速さの基礎
「計算問題はできるのに、文章題になると手が止まってしまう」
このようなお子さんはいませんか?
小学6年生の今からでも間に合う、中学入学までに身につけたい5教科の基礎。
第3回は算数編の第3弾として、割合・比・速さの文章題について考えます。
中学校では方程式や関数などを学習しますが、文章題を解くためには、小学校で習った数量の関係を理解していることが重要です。
今回は、割合・比・速さが中学数学にどのようにつながるのか、具体的な問題を使って紹介します。
【① 割合は「何を基準にするか」が重要】
まず、次の問題を考えてみましょう。
〈小学校の問題〉
1,200円の30%はいくらでしょうか。
1,200×0.3=360
答えは360円です。
では、次の問題はどうでしょうか。
〈中学校の問題〉
ある商品の定価から30%引きしたところ、840円になりました。定価はいくらでしょうか。
定価をx円とすると、30%引きは定価の70%なので、
0.7x=840
x=1,200
答えは1,200円です。
この問題では、「30%引き」と「30%になる」は違うことを理解していなければ、正しい式を立てられません。
割合の文章題で大切なのは、公式を覚えることだけではなく、何を100%として考えているのかを確認することです。
【② 比は、数量の関係を表すための道具】
次の問題を見てください。
〈小学校の問題〉
赤いリボンと青いリボンの長さの比は2:3です。
赤いリボンが10cmのとき、青いリボンは何cmでしょうか。
赤いリボンの2にあたる長さが10cmなので、
10÷2=5
青いリボンは3にあたるため、
5×3=15
答えは15cmです。
では、中学校ではどうなるでしょうか。
〈中学校の問題〉
赤いリボンと青いリボンの長さの比は2:3で、合わせて25cmです。それぞれの長さを求めなさい。
赤いリボンを2xcm、青いリボンを3xcmとすると、
2x+3x=25
5x=25
x=5
したがって、
赤いリボンは10cm、青いリボンは15cmです。
小学校では比を使って計算し、中学校では文字を使って式を立てています。
しかし、2:3という比が何を表しているのかという基本的な考え方は同じです。
【③ 速さは、公式の暗記だけでは解けない】
速さの文章題も、苦手にする子が多い単元の一つです。
〈小学校の問題〉
時速60kmで2時間進むと、何km進むでしょうか。
60×2=120
答えは120kmです。
では、中学校ではどうなるでしょうか。
〈中学校の問題〉
ある道のりを時速60kmで進むと、時速40kmで進む場合より1時間早く到着します。道のりは何kmでしょうか。
道のりをxkmとすると、
時速60kmで進む時間は、x/60時間。
時速40kmで進む時間は、x/40時間。
時間の差が1時間なので、
x/40-x/60=1
両辺に120を掛けると、
3x-2x=120
x=120
答えは120kmです。
この問題では、速さ・時間・道のりの関係を理解していなければ、式を立てることができません。
また、分数の計算も必要になります。
前回紹介した分数の計算が、文章題でも重要になることがわかります。
【④ 文章題が苦手な子に共通すること】
文章題が苦手な場合、必ずしも計算力が不足しているとは限りません。
例えば、次のようなことが考えられます。
1.何を求めるのか整理できていない
問題文を読んでも、求めるものと与えられた条件を区別できていない。
2.数量の関係を理解していない
割合なら基準となる量、比なら数量の対応、速さなら時間と道のりの関係を理解できていない。
3.公式を覚えているだけになっている
問題の形が少し変わると、どの公式を使えばよいのかわからなくなる。
文章題では、数字を見てすぐに計算を始めるのではなく、問題文の内容を整理することが大切です。
【⑤ お子さんと一緒に確認してみましょう】
次の3問は、小学校で学ぶ内容を使った確認問題です。
問題1:割合
定価2,000円の商品を20%引きで買いました。代金はいくらでしょうか。
問題2:比
赤い玉と白い玉の個数の比は3:5です。全部で32個あるとき、赤い玉は何個でしょうか。
問題3:速さ
時速48kmで進む自動車が、120km進むのにかかる時間は何時間でしょうか。
〈答えと解説〉
問題1:1,600円
20%引きなので、支払う金額は定価の80%です。
2,000×0.8=1,600
問題2:12個
比の合計は3+5=8。
32÷8=4
赤い玉は3にあたるため、
4×3=12
問題3:2.5時間
時間=道のり÷速さ
120÷48=2.5
2.5時間は2時間30分です。
正解できたかどうかだけでなく、「なぜその式になるのか」を説明できるかも確認してみてください。
【⑥ 中学入学前に取り組みたいこと】
文章題が苦手なお子さんには、問題をたくさん解かせる前に、次のことを確認してみましょう。
割合が苦手な場合
何を100%として考えているのかを確認する。
比が苦手な場合
比の数字が、実際の数量のどの部分に対応しているのかを確認する。
速さが苦手な場合
速さ・時間・道のりの関係を、具体的な数字を使って説明できるようにする。
そして、問題文を読んだら、いきなり計算するのではなく、図や表に整理する練習も効果的です。
中学校の文章題では、問題文を読み取り、数量の関係を式に表す力が必要になります。
小学6年生のうちに割合・比・速さの意味を理解しておくことが、方程式や関数の学習につながります。
個別指導WAM箕面桜ヶ丘校でも、答えを出すことだけでなく、なぜその式になるのかを説明できることを大切にしています。
次回は、計算はできるのに文章題が解けない原因をさらに掘り下げ、問題文から方程式を立てる考え方について紹介します。
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