「小学6年生の今からでも間に合う!中学入学までに身につけたい5教科の基礎」⑤
2026/10/22
第5回・中学の関数が苦手になる理由は小学校にある?比例・反比例の基礎
「計算問題はできるのに、関数になると急にわからなくなる」
中学生のお子さんに、このような様子はありませんか?
「小学6年生の今からでも間に合う!中学入学までに身につけたい5教科の基礎」第5回は、算数編の第5弾です。
今回は、中学校の関数につながる「比例・反比例」について考えます。
中学校では、比例・反比例に加えて、一次関数や二次関数なども学習します。
これらの学習で重要なのは、公式を覚えることだけではありません。
「一方の数量が変わると、もう一方の数量がどう変わるのか」を理解することが、関数の土台になります。
【① 比例とは、どのような関係?】
まず、小学校の問題を見てみましょう。
〈小学校の問題〉
1本120円の鉛筆を買います。買う本数と代金の関係を考えましょう。
| 本数 | 1本 | 2本 | 3本 | 4本 |
|---|---|---|---|---|
| 代金 | 120円 | 240円 | 360円 | 480円 |
本数が2倍になると代金も2倍、3倍になると代金も3倍になります。
このような関係を「比例」といいます。
本数をx、代金をyとすると、
y=120×x
と表すことができます。
ここで重要なのは、120という数字です。
代金を本数で割ると、どの場合も120になります。
240÷2=120
360÷3=120
480÷4=120
つまり、比例では「y÷x」が一定になるという特徴があります(xが0でない場合)。
【② 中学校では比例を文字式で表す】
中学校では、比例の関係を次のように表します。
y=ax
aは比例定数と呼ばれます。
先ほどの鉛筆の問題なら、
y=120x
なので、比例定数は120です。
〈中学校の問題〉
yがxに比例し、x=3のときy=12です。yをxの式で表しましょう。
y=axに、x=3、y=12を代入します。
12=3a
a=4
したがって、
y=4x
となります。
小学校では表から比例の関係を読み取り、中学校では文字を使って式を求めます。
しかし、どちらも「2つの数量の関係を考える」という点では同じです。
【③ 反比例は、比例と何が違う?】
次は反比例です。
〈小学校の問題〉
面積が24㎠の長方形があります。
縦の長さを変えたとき、横の長さはどうなるでしょうか。
| 縦の長さ | 1cm | 2cm | 3cm | 4cm | 6cm |
|---|---|---|---|---|---|
| 横の長さ | 24cm | 12cm | 8cm | 6cm | 4cm |
縦の長さが2倍になると、横の長さは半分になります。
縦の長さが3倍になると、横の長さは3分の1になります。
これが反比例の関係です。
縦の長さをx、横の長さをyとすると、
x×y=24
となります。
比例では「y÷x」が一定でしたが、反比例では**「x×y」が一定になる**ことが特徴です。
【④ 中学校では反比例をどのように表す?】
中学校では、反比例の関係を次のように表します。
y=a/x
aは比例定数です。
先ほどの長方形の問題なら、
y=24/x
となります。
〈中学校の問題〉
yがxに反比例し、x=3のときy=8です。yをxの式で表しましょう。
y=a/xに代入すると、
8=a/3
a=24
したがって、
y=24/x
となります。
小学校で「縦×横=面積」と理解していれば、中学校の反比例の式も意味をつかみやすくなります。
【⑤ 関数が苦手な子は、表・式・グラフを別々に考えている?】
関数の学習では、同じ数量の関係を「表」「式」「グラフ」の3つで表します。
例えば、y=2xという比例の式を考えてみましょう。
| x | 0 | 1 | 2 | 3 |
|---|---|---|---|---|
| y | 0 | 2 | 4 | 6 |
この表の値を座標として表すと、
(0,0)、(1,2)、(2,4)、(3,6)
となります。
これらの点は一直線上に並び、比例のグラフは原点を通る直線になります。
一方、反比例のグラフは直線ではなく、曲線になります。
ここで大切なのは、グラフの形だけを覚えることではありません。
-
表は、数量の対応を数字で示したもの
-
式は、数量の関係を簡潔に表したもの
-
グラフは、数量の変化を目で見えるようにしたもの
表・式・グラフは別々の学習ではなく、同じ関係を異なる方法で表しているのです。
【⑥ 中学2年生の一次関数にもつながる】
中学2年生では、一次関数を学習します。
例えば、タクシーの料金が、初乗り500円で、その後1kmごとに200円増えるという単純化した例を考えてみましょう。
追加で走る距離をxkm、合計料金をy円とすると、
y=200x+500
と表せます。
比例の式は、
y=200x
でした。
一次関数では、xが0のときにも500円かかるため、式に「+500」が加わっています。
どちらも、xが1増えるとyが200増えるという関係があります。
小学校で比例の意味を理解しておくと、中学校の一次関数でも数量の変化を考えやすくなります。
【⑦ お子さんと一緒に確認してみましょう】
問題1:比例
1個80円のみかんをx個買ったとき、代金をy円として式で表しましょう。
問題2:比例
yがxに比例し、x=4のときy=20です。x=7のとき、yはいくつでしょうか。
問題3:反比例
面積が36㎠の長方形があります。縦が9cmのとき、横は何cmでしょうか。
問題4:比例か反比例か
次の関係は比例・反比例のどちらでしょうか。
A:1冊100円のノートを買う冊数と代金
B:面積が一定の長方形の縦の長さと横の長さ
〈答えと解説〉
問題1:y=80x
1個80円なので、代金は80×個数です。
問題2:35
20÷4=5なので、比例定数は5です。
y=5x
x=7のとき、y=35です。
問題3:4cm
36÷9=4
縦×横=36なので、横は4cmです。
問題4
A:比例
B:反比例
答えだけでなく、「なぜ比例なのか」「なぜ反比例なのか」を説明できるか確認してみましょう。
【⑧ 中学入学前に取り組みたいこと】
比例・反比例が苦手なお子さんには、最初から公式を暗記させるよりも、具体的な数量の関係を考える練習をおすすめします。
例えば、鉛筆の本数と代金、一定の面積をもつ長方形の縦と横など、身近な例を使うと理解しやすくなります。
まずは表を完成させ、数字がどのように変わるかを確認しましょう。
そのうえで、比例なら「y÷x」、反比例なら「x×y」が一定になることを確かめ、式やグラフにつなげていきます。
関数は、公式を覚える前に「数量の変化を読み取る力」を身につけることが重要です。
小学6年生の今からでも、比例・反比例の考え方を復習することで、中学校の関数を学ぶための土台をつくることができます。
個別指導WAM箕面桜ヶ丘校でも、式の解き方だけでなく、表やグラフから数量の関係を理解することを大切にしています。
次回は
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