「小学6年生の今からでも間に合う!中学入学までに身につけたい5教科の基礎」⑲
2026/11/07
第19回・小学校の日本史は中学歴史でどう発展する?人物・年号の暗記から時代の流れを理解する勉強法へ
「歴史の人物や年号をなかなか覚えられない」
「出来事の名前は知っているのに、歴史の問題が解けない」
「中学校に入る前に、日本の歴史を全部覚え直した方がいいの?」
このような疑問を持つ保護者の方もいらっしゃるのではないでしょうか。
「小学6年生の今からでも間に合う!中学入学までに身につけたい5教科の基礎」第19回は、社会編の第3回です。
前回は、小学校の地理が中学校でどのように発展するのかを紹介しました。
今回は「歴史」です。
小学校では、縄文時代から現代までの日本の歴史について、代表的な人物や出来事を中心に学びます。
中学校では、それらをさらに詳しく学ぶとともに、政治や社会の仕組み、世界との関係などにも学習を広げていきます。
ここで大切なのは、人物や出来事を一つずつ覚えるだけでなく、時代の流れの中で理解することです。
今回は、小学校の歴史が中学校でどう発展するのか、具体例を使って紹介します。
【① 小学校と中学校の歴史は、何が違う?】
小学校では何を学ぶ?
小学6年生では、日本の歴史について、代表的な人物や文化財、出来事などを通して学びます。
例えば、
-
聖徳太子(厩戸王)が行った政治
-
源頼朝と鎌倉幕府
-
織田信長・豊臣秀吉による全国統一
-
徳川家康と江戸幕府
-
明治維新と新しい国づくり
などです。
小学校でも出来事の背景や社会の変化について考えますが、学習する人物や出来事は代表的なものが中心です。
中学校ではどう発展する?
中学校では、日本の歴史をより詳しく学び、世界の歴史とも結びつけて考えます。
例えば、江戸時代については、徳川家康が幕府を開いたことだけでなく、幕藩体制や身分制度、産業の発達、外国との関係などを学びます。
また、明治時代については、国内の改革だけでなく、欧米諸国の動きや国際関係についても学びます。
つまり、小学校で学んだ出来事を、中学校では「なぜ起こったのか」「その後どうなったのか」という前後のつながりから詳しく考えるようになります。
【② 歴史の基本は、まず時代の順番を理解すること】
歴史が苦手な生徒によく見られるのが、人物や出来事を知っていても、時代の順番があいまいになっていることです。
例えば、
「鎌倉幕府と江戸幕府では、どちらが先?」
「織田信長と徳川家康は、どちらが先に活躍した?」
と聞かれると、迷ってしまう場合があります。
そこで、まず確認したいのが、時代の大きな流れです。
縄文 → 弥生 → 古墳 → 飛鳥 → 奈良 → 平安 → 鎌倉 → 室町 → 安土桃山 → 江戸 → 明治 → 大正 → 昭和 → 平成 → 令和
この順番を覚えておくと、新しく学んだ人物や出来事を、歴史のどの位置に当てはめればよいかがわかりやすくなります。
ただし、時代の区分は、すべてが一つの年を境にはっきり切り替わるわけではありません。
例えば、戦国時代は室町時代の後半から続く時期を指します。
大切なのは、時代の名前だけを暗記することではなく、政治の中心や社会の仕組みが、どのように変わっていったのかを理解することです。
【③ 鎌倉幕府:貴族中心の政治から武士の政治へ】
小学校では何を学ぶ?
小学校では、源頼朝が鎌倉に幕府を開き、武士による政治が本格的に始まったことを学びます。
また、鎌倉時代には、武士が政治や社会の中で大きな役割を持つようになったことを学びます。
中学校ではどう発展する?
中学校では、武士が力を持つようになった背景や、鎌倉幕府の仕組みについて、さらに詳しく学びます。
例えば、平安時代の後半には、地方で武士が成長し、政治にも影響を与えるようになりました。
その後、源平の争いを経て、源頼朝が武士をまとめ、鎌倉を拠点とする政治体制を築きました。
ここで重要になるのが、将軍と御家人の関係です。
将軍は御家人に土地の支配を認めたり、新たな土地を与えたりするなどの「御恩」を行いました。
一方、御家人は将軍のために軍事的な役割などを果たす「奉公」を行いました。
この関係によって、幕府は武士をまとめていました。
時代の流れで整理すると
平安時代の後半
地方で武士が成長する
↓
源平の争い
源氏が平氏を倒す
↓
鎌倉幕府の成立
源頼朝を中心とした武士の政治が始まる
↓
御恩と奉公
将軍と御家人の関係を通して幕府が武士をまとめる
このように整理すると、単に「源頼朝=鎌倉幕府」と覚えるよりも、武士の政治が始まった背景や仕組みを理解しやすくなります。
今のうちに復習したいこと
「なぜ武士が政治の中心になったのか」
「将軍と御家人はどのような関係だったのか」
を、自分の言葉で説明できるか確認しましょう。
なお、鎌倉幕府の成立年については、1185年や1192年など、何を成立の基準とするかによって扱いが異なります。
年号だけにこだわるのではなく、幕府の仕組みがどのように整えられていったかを理解することが大切です。
【④ 戦国時代から江戸時代:全国統一と政治の安定】
小学校では何を学ぶ?
小学校では、織田信長・豊臣秀吉・徳川家康の3人を中心に、戦国時代から江戸時代への流れを学びます。
それぞれの人物について、代表的な出来事を覚えているお子さんも多いでしょう。
しかし、3人の名前や功績を別々に覚えるだけでは、歴史の流れを理解したことにはなりません。
中学校ではどう発展する?
中学校では、3人の政策や政治の仕組みを比較しながら、全国統一から江戸幕府の成立までを詳しく学びます。
織田信長
戦国大名の勢力を広げ、全国統一を進めました。
楽市・楽座などの政策を通して、商業活動を活発にする取り組みも行いました。
豊臣秀吉
全国統一を成し遂げました。
太閤検地によって土地や収穫高などを調べ、刀狩によって農民から武器を取り上げる政策を進めました。
こうした政策は、武士と農民の区別を明確にしていくことにもつながりました。
徳川家康
関ヶ原の戦いに勝利した後、1603年に征夷大将軍となり、江戸幕府を開きました。
その後、江戸幕府は大名を統制する仕組みなどを整え、長く続く政治体制を築いていきました。
時代の流れで整理すると
戦国時代
各地の戦国大名が争う
↓
織田信長
全国統一を進める
↓
豊臣秀吉
全国統一を成し遂げ、支配の仕組みを整える
↓
徳川家康
江戸幕府を開く
↓
江戸時代
幕府による全国支配の仕組みが整えられていく
ここで考えたいのは、
「なぜ秀吉は太閤検地や刀狩を行ったのか」
「なぜ江戸幕府は大名を統制する必要があったのか」
という疑問です。
政策には、それを行った目的や背景があります。
その目的まで理解すると、歴史の知識がつながりやすくなります。
今のうちに復習したいこと
織田信長・豊臣秀吉・徳川家康について、
① 活躍した順番
② 代表的な政策や出来事
③ その政策によって何が変わったのか
を整理しておきましょう。
【⑤ 明治維新:江戸時代から近代国家への変化】
小学校では何を学ぶ?
小学校では、江戸幕府が終わり、明治時代に新しい国づくりが進められたことを学びます。
例えば、
-
大政奉還
-
明治維新
-
廃藩置県
-
学制
-
徴兵令
などです。
中学校ではどう発展する?
中学校では、明治維新が起こった背景や、改革が社会に与えた影響について詳しく学びます。
例えば、江戸時代の終わりには、欧米諸国がアジアへ進出する中で、日本も開国を求められました。
1853年には、ペリーが浦賀に来航しました。
その後、幕府の政治に対する批判が強まり、政治の仕組みが大きく変化していきました。
明治政府は、中央集権的な国家をつくるために廃藩置県を行い、近代的な教育制度や軍事制度を整えようとしました。
また、地租改正によって税の仕組みも変わりました。
時代の流れで整理すると
江戸時代の終わり
欧米諸国が開国を求める
↓
ペリー来航・開国
外国との関係が大きく変わる
↓
江戸幕府の終わり
政治の中心が変化する
↓
明治維新
新しい政府による改革が進む
↓
近代国家づくり
政治・教育・軍事・税制などの仕組みが変わる
ここで重要なのは、明治維新を「江戸時代が終わり、明治時代になった出来事」とだけ覚えないことです。
外国との関係の変化を背景に、政治や社会の仕組みが大きく変わった時期として理解することが大切です。
今のうちに復習したいこと
次の3つを確認しましょう。
① なぜ日本は開国することになったのか
② 江戸幕府の政治は、どのように終わったのか
③ 明治政府は、どのような改革を行ったのか
年号だけでなく、出来事の前後関係を整理することをおすすめします。
【⑥ 中学校では、日本の歴史と世界の歴史もつながる】
小学校では、日本の歴史を中心に学びます。
一方、中学校では、日本の歴史に加えて、世界の歴史も学びます。
例えば、日本の明治維新を理解するためには、欧米諸国の産業や政治の変化、アジアへの進出なども重要になります。
また、第二次世界大戦について学ぶ際にも、日本国内の出来事だけでなく、世界各国の動きを知る必要があります。
このように、中学校では、
日本で何が起こったのか
だけでなく、
その頃、世界では何が起こっていたのか
という視点も加わります。
小学校で学んだ日本の歴史の流れを理解しておくと、世界の出来事と結びつけて考えやすくなります。
【⑦ 歴史が苦手な子におすすめの復習方法】
歴史の復習では、最初から細かな年号をすべて覚え直す必要はありません。
まずは、次の順番で整理してみましょう。
1.時代の順番を覚える
縄文時代から現代までの大きな流れを確認します。
2.代表的な人物と出来事を結びつける
例えば、
源頼朝 → 鎌倉幕府
豊臣秀吉 → 太閤検地・刀狩
徳川家康 → 江戸幕府
というように整理します。
3.出来事の理由と結果を考える
ここが特に重要です。
例えば、
「豊臣秀吉は刀狩を行った」
と覚えたら、
「なぜ刀狩を行ったのか」
「その結果、社会はどう変わったのか」
まで考えます。
4.短い言葉で説明する
学んだ内容を、自分の言葉で説明してみましょう。
例えば、
「なぜ鎌倉時代には武士が政治の中心になったの?」
という質問に対して、
「平安時代の後半に武士が力をつけ、源頼朝が武士をまとめて幕府をつくったから」
と説明できれば、単なる用語の暗記から一歩進んだ理解につながります。
【⑧ お子さんと一緒に確認してみましょう】
最後に、小学校で学んだ歴史の内容を確認してみましょう。
問題1:時代の順番
次の時代を古い順に並べましょう。
江戸時代・平安時代・鎌倉時代・室町時代
問題2:鎌倉時代
鎌倉幕府を開いた人物は誰ですか。
問題3:戦国時代
織田信長・豊臣秀吉・徳川家康を、活躍した順番に並べましょう。
問題4:江戸時代
江戸幕府を開いた人物は誰ですか。
問題5:明治時代
明治政府が藩を廃止して府県を置いた改革を何といいますか。
問題6:考える問題
豊臣秀吉が行った刀狩には、どのような目的があったと考えられますか。
〈答えと解説〉
問題1
平安時代 → 鎌倉時代 → 室町時代 → 江戸時代
問題2
源頼朝。
問題3
織田信長 → 豊臣秀吉 → 徳川家康。
問題4
徳川家康。
問題5
廃藩置県。
問題6
農民から武器を取り上げて一揆などを防ぎ、武士と農民の区別を明確にして支配を安定させる目的がありました。
答え合わせの際には、人物名や用語が正解できたかだけでなく、
「その出来事の前には何があったのか」
「なぜその政策を行ったのか」
「その後、社会はどう変わったのか」
を考えてみましょう。
【⑨ 小学校の歴史を「流れ」で理解することが、中学校の学習につながる】
中学校の歴史では、人物や出来事、年号など、覚える内容が増えていきます。
しかし、歴史の学習で大切なのは、知識の量だけではありません。
鎌倉幕府が成立した背景を理解する。
戦国時代から江戸時代への政治の変化を理解する。
明治維新によって社会の仕組みがどう変わったのかを理解する。
このように、**出来事が起こった背景と、その結果を結びつけ
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