「中学生の『勉強しているのに成績が上がらない』はなぜ起こる?」 ⑧
2026/10/02
第8回 成績が伸びる子は「自分のできない」を知っている
「数学が苦手です」
「英語がわかりません」
生徒からよく聞く言葉です。
でも、ここでもう一つ聞いてみます。
「数学の何が苦手?」
「英語のどこがわからない?」
すると、
「全部……」
となることがあります。
しかし、本当に全部できないのでしょうか。
実は、成績を上げるためには、
「自分は何ができないのか」を具体的に知ること
がとても大切です。
【「数学が苦手」では、何を勉強すればいいかわからない】
例えば中学2年生の数学なら、
計算はできる。
連立方程式も基本問題なら解ける。
でも文章題になると式を作れない。
一次関数ではグラフは書けるけれど、文章題がわからない。
図形では証明の書き方がわからない。
この状態をすべてまとめて、
「数学が苦手」
としてしまうと、次に何を勉強すればよいのかわかりません。
しかし、
「連立方程式の文章題で式を作れない」
までわかれば、やるべきことはかなり絞られます。
【成績が伸びる子は「できない」を細かくする】
これは勉強だけではありません。
何かを改善するときには、
「何が問題なのか」
を具体的にする必要があります。
英語の点数が悪かった。
↓
英単語が覚えられていなかった。
↓
特に日本語から英語を書く問題で間違えていた。
ここまでわかれば、
「次のテストでは、日本語を見て英単語を書けるか確認しよう」
という行動につながります。
問題が具体的になれば、対策も具体的になります。
【テストの点数だけでは見えないもの】
例えば、同じ数学60点の生徒が二人いたとします。
一人は、基本問題はほとんどできているけれど、応用問題で点数を落としている。
もう一人は、応用問題以前に計算問題で多く間違えている。
同じ60点でも、次にやるべき勉強はまったく違います。
だから、
「60点だったから次は70点を目指そう」
だけでは不十分です。
「どこで40点を失ったのか」
を見る必要があります。
【できないことがわかると、勉強量も減らせる】
自分のできないところがわからないと、
「とりあえず全部やろう」
となります。
問題集を最初から全部解く。
教科書を最初から全部読む。
単語を全部覚え直す。
もちろん時間が十分にあれば、それでも構いません。
しかし、中学生は数学だけを勉強しているわけではありません。
英語も国語も理科も社会もあります。
部活動や学校行事もあります。
限られた時間の中で勉強するからこそ、
「できるところ」と「できないところ」を分ける
ことが大切になります。
【「できない」を見つけることを嫌がらない】
できない問題が見つかると、
「やっぱり自分は勉強が苦手だ」
と思ってしまう子もいます。
でも、逆です。
できないところが見つかったからこそ、次に何をすればよいのかがわかります。
本当に困るのは、
「何となく勉強しているけれど、自分が何をできないのかわからない」
状態です。
できない問題を見つける。
原因を考える。
練習する。
もう一度確認する。
できるようになれば、次の「できない」に進む。
この繰り返しが勉強です。
【「何点だった?」の次に聞いてほしいこと】
テストが返ってくると、どうしても最初に点数を見ます。
それは当然だと思います。
ただ、その後にもう一つ確認してみてください。
「何ができなかった?」
そして、もう一歩進めて、
「次は何をできるようにする?」
まで考える。
点数は結果です。
結果だけを見ても、次の行動は決まりません。
自分のできないことを具体的に知り、それを一つずつできるようにしていく。
成績を上げるということは、結局、
「できない」を見つけて、「できる」に変えることの積み重ね
なのではないでしょうか。
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