「中学生の『勉強しているのに成績が上がらない』はなぜ起こる?」 ④
2026/09/28
第4回 問題集は何周すれば成績は上がるのか?
「問題集は3周した方がいい」
「ワークは最低2周しよう」
勉強法を調べると、よく目にする言葉です。
確かに、一度解いただけですべての問題ができるようになることはほとんどありません。
繰り返し解くことは大切です。
では、3周すれば本当に成績は上がるのでしょうか。
【「3周すること」が目的になっていないか】
例えば、数学の問題集を1周目に解いて、10問間違えたとします。
2周目でも最初から最後まで全部解く。
3周目でも、また最初から全部解く。
もちろん、それにも意味はあります。
しかし、すでに何度やっても解ける問題に時間を使う一方で、間違えた10問の練習が十分でなければどうでしょう。
大切なのは問題集を何周したかではなく、
できなかった問題が、できるようになったか
です。
【全部の問題を同じ回数やる必要はない】
1周目で簡単に解けた問題。
少し迷ったけれど解けた問題。
まったくわからなかった問題。
同じ問題集の中でも、状態はそれぞれ違います。
それなのに、すべてを同じように3回ずつ解く必要があるでしょうか。
1回で十分な問題もあれば、3回でも足りない問題もあります。
勉強時間が限られているからこそ、「できない問題」に時間を多く使うことが大切です。
【○×だけではなく「△」を作る】
問題を解いたとき、
○=できた
×=できなかった
だけで分けている子は多いと思います。
ここにぜひ加えてほしいのが、
△=できたけれど自信がない
です。
答えは合っていたけれど、かなり時間がかかった。
途中で教科書を確認した。
たまたま答えが合った気がする。
こうした問題は、正解していてもテストで確実に解けるとは限りません。
実は、この「△」を見つけることも重要です。
【2周目は「できなかった問題」を中心にする】
1周目の役割は、すべてを完璧にすることだけではありません。
「自分は何ができて、何ができないのか」を調べること
でもあります。
1周目で○・△・×をつける。
2周目では△と×を中心に解く。
できなかった問題は、解説を読んだり、先生に質問したりして理解する。
そして、少し時間を空けてもう一度解く。
そこで一人で解ければ、初めて○に変える。
こうすると、問題集を繰り返す目的がはっきりします。
【「答えを覚えた」には注意する】
同じ問題を何度も解いていると、
「この問題の答えは36」
のように、解き方ではなく答えそのものを覚えてしまうことがあります。
これでは、その問題には正解できても、数字や聞かれ方が変わると解けません。
確認したいのは、
「答えを覚えているか」
ではなく、
「なぜその解き方をするのか説明できるか」
です。
似た問題を別に解いてみるのもよい確認になります。
【目標は「3周」ではなく「できないを減らすこと」】
「問題集を3周する」という目標は、わかりやすいものです。
終わったかどうかも確認できます。
しかし、3周したという事実だけでは、どれだけ力がついたのかはわかりません。
1周目で30問できなかった。
2周目では10問になった。
最後には3問になった。
こちらの方が、勉強の成果はずっと見えやすくなります。
問題集は、何周したかを競うものではありません。
「できない問題を見つけ、それを一つずつできる問題に変えるための道具」
です。
3周してもできない問題が残っていれば、そこは4回目が必要です。
逆に、一度で確実にできる問題なら、何度も繰り返す必要はないかもしれません。
「何周した?」ではなく、
「できない問題は、あといくつ残っている?」
そう考えるだけでも、問題集の使い方は大きく変わるのではないでしょうか。
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